【意外と知らない】噛み合わせが整うと、身体まで変わるって知っていますか?
投稿日:2025年11月8日
カテゴリ:スタッフブログ

こんにちは、トリートメントコーディネーターの米田です。
みなさん歯の健康というと「虫歯がないか」「歯茎が腫れていないか」を
思い浮かべがちですが
実はもうひとつ、とても大切なポイントがあります。
それが “噛み合わせ(咬合)” です。
噛み合わせは鏡で見えないぶん、気づきにくい存在ですが、
実は 顎・筋肉・姿勢・睡眠の質 まで広く影響していることが医学的にも分かっています。
「噛み合わせなんて気にしたことがない…」という方ほど、
読んだ後に“あ、もしかして…”と気づくところがあるはずです。
■噛み合わせとは「歯が当たる位置」だけではありません
歯科でいう噛み合わせとは、
上下の歯が触れたときの位置関係・顎関節の動き・咀嚼筋のバランスの総合システムを指します。
もう少しかみ砕くと…
・どの歯が最初に当たるか
・顎がどんな動きで閉じているか
・筋肉が左右で同じように働いているか
・顎関節の位置が安定しているか
これらすべてが噛み合わせの「質」を決めます。
この中のどれかが乱れると、
まるで“積み木の1つがずれるように”、全体に負担が連鎖し始めます。
■噛み合わせの乱れが招く4つの代表的なトラブル
① 顎関節の不調(顎関節症)
口を開けると「カクッ」と音がしたり、顎が疲れやすい。
これらは噛み合わせが不安定な方に多く見られます。
噛むたびに顎関節に偏った力がかかり、
クッションの役目をする関節円板がずれやすくなるからです。
② 頭痛・肩こり
顎を動かす筋肉と、首や肩の筋肉は“筋膜”でつながっています。
そのため、噛み合わせに無理があると
首~肩の筋肉までガチッと固くなりやすいのです。
「整体に行ってもすぐ戻ってしまう…」という方の中には、
噛み合わせが背景にあるケースも珍しくありません。
③ 姿勢のゆがみ
片側だけで噛む癖があると、咀嚼筋の発達に差が生まれます。
これが顔の左右差や、首の傾き、肩の高さの違いへつながることがあります。
実際、噛み合わせを整えることで
“肩の位置が揃ってきた”という方もいるほどです。
④ 集中力の低下・睡眠の質の悪化
食いしばりが強い方は、寝ている間も咀嚼筋が休めていない状態です。
筋肉が緊張し続けると、交感神経が優位になり、
・寝ても疲れが取れない
・朝起きたときに顎がだるい
・集中できない
といった状態が起こりやすくなります。
■実はみんな持っている「噛み癖」が原因のことも
噛み合わせの乱れは、必ずしも“歯並びだけ”が原因ではありません。
むしろ、日常のちょっとした癖が大きく影響します。
●片側ばかりで噛む
→ 歯の摩耗・筋肉の左右差・顎関節のズレを引き起こす
●無意識の歯ぎしり・食いしばり
→ 歯の破折、知覚過敏、頭痛の大きな原因
●前歯を使わない食べ方
→ 奥歯に負担が集中し、噛み合わせのバランスが崩れる
●頬や唇を噛む
→ 歯列不正や顎位のズレが背景にあることも
特にストレスが強い方・集中する仕事の方は噛みしめ癖が強く出やすいため、要注意です。
■こんな症状があれば、一度チェックしてみませんか?
・朝起きると顎が疲れている
・口を開けるとカクカク音がする
・片側で噛む癖がある
・肩こり・頭痛が慢性的
・食事中に歯が「変な当たり方」をする
ひとつでも心当たりがあれば、噛み合わせの評価を受ける価値があります。
噛み合わせは“自分では見えない領域”。
しかも、症状が出てからでは改善まで時間がかかることが多いので、
違和感の段階でのチェックがとても大切です。
■歯科医院でできる噛み合わせの改善
治療は、原因によって変わります。
●マウスピース(スプリント)治療
筋肉への負担を減らし、顎関節を安定させます。
●矯正治療
歯並びや噛み合わせそのものに問題がある場合に有効。
●被せ物・詰め物の調整
「噛むとここだけ当たる」というポイントがあるときに行います。
●生活習慣の改善アドバイス
片側噛み・姿勢・食いしばりの強さなど、癖へのアプローチも重要です。
■まとめ:噛み合わせは“全身のコンディション”を支える土台
噛み合わせは、見えにくいけれどとても大切な健康要素です。
歯の当たり方ひとつで、頭痛や肩こり、姿勢、睡眠の質まで変わることがあります。
もし「なんとなく気になる…」という違和感がある方は、
ぜひ一度、専門的なチェックを受けてみてください。
毎日の咀嚼がラクになり、
「こんなに体が軽く感じるんだ」と驚かれる方も少なくありません。
歯は食べるためだけの存在ではなく、
身体全体を支える“健康の入り口”です。
執筆:米田
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