お酒とお口の健康って関係あるの?むし歯や歯周病を防ぎながら楽しむコツは?
投稿日:2025年7月26日
カテゴリ:スタッフブログ
みなさんこんにちは!歯科助手の福井です。
電車や街中にあるポスターでビアガーデンやBBQの内容を見るたびに私もBBQしながらビールを片手に楽しみたいな…と思う今日この頃です。
皆さんのなかには、「仕事帰りの一杯が楽しみ!」「友達との飲み会は欠かせない時間なの!」という方はいますか?
私はお酒がとても強いわけではありませんが、そういう時間は人生において楽しい時間を彩ってくれるものだと思っています(*^^*)
…突然質問ですが、皆さん「お酒って歯に良くないのかな?」と考えたことはありますか?
タバコが歯に良くないのは有名ですが、実はお酒もむし歯や歯周病のリスクを高める可能性があることをご存じでしょうか?
「えっ?じゃあ飲んじゃダメなの?」と思うかもしれませんが、そんなことはございません。特徴を知って上手に付き合うのがポイントです。
今回は、歯科医院で働く立場から、お酒とお口の健康の関係についてお話ししたいと思います。
①酔ってそのまま寝るのはキケン!「就寝前ブラッシング」が最重要!
飲み会の後、歯磨きが面倒くさくなってしまい「今日は歯みがきいいや…」となってしまうことはないですか?
ですが、夜の歯みがきは1日の中でいちばん大事と歯科ではよく言われます。
その理由はずばり…
『就寝中は唾液が激減』するからなんです!
眠っている間は唾液分泌が大きく減ります。
唾液は口の自浄作用・酸の中和・歯の再石灰化(溶けかけた歯を修復するプロセス)を助ける重要な味方です。減ると、むし歯菌・歯周病菌が活動しやすい環境になってしまいます。
また、アルコールは脱水作用があり、口を乾きやすくしてしまいます。
その為、飲酒後はお口が乾燥(ドライマウス)しやすい状態になります。乾いた環境は細菌が増えやすく、歯ぐきへの刺激や口臭リスクもアップします。
歯科医院で言う「寝る前は絶対に歯を磨こう」は、この“唾液が減る時間帯に細菌を残さないため”です。
なので、どんなに眠くても頑張って歯を磨きましょう!
ただどうしても寝落ちしてしまった場合は、翌朝のフロスや歯間ブラシ+丁寧なブラッシングを必ず行ってください。
②糖分がむし歯菌のエサに!
カクテルや甘いチューハイ、リキュール、砂糖入りの割り飲料などは糖分を多く含むことがあります。
糖分たくさん含んだ飲み物は、むし歯菌(ミュータンス菌等)のエネルギー源になります。菌が糖を分解すると酸が出て、エナメル質が溶けやすくなってしまうのです。
③酸性度の高い飲み物で「酸蝕歯」リスクUP
ワイン、スパークリング系、酸味を加えたアルコポップなどはpHが低め(酸性)です。
頻回にチビチビ飲むと歯の表面が化学的に溶ける『酸蝕症(酸蝕歯)』につながることがあります。炭酸は酸性度を底上げするので注意しましょう。
またテイスティングで口に含んで回す飲み方も口に含んでいる時間がその分長くなってしまうので注意しましょう。
①~③を踏まえて、飲み方の注意ポイントをまとめました。
さっそく自分がいくつ当てはまるかチェックしてみましょう!
・口の中でお酒を転がすクセがある
・チビチビ長時間飲む
・甘いカクテル → スパークリング → また甘いお酒…を繰り返す
・飲んだままソファで寝落ち
・翌朝も口がカラカラ
2つ以上当てはまる人は、要注意です。
また歯の艶消し、黄ばみや、知覚過敏などは歯のトラブルのサインになる可能性がある為、見逃さないようにするのがポイントです。
今痛みやしみるなどの症状がない人でも、一度歯医者に足を運ぶことをおすすめします!!
歯周病は自覚がなく進む病気と言われています。
定期的な検診を行い、歯や歯茎を守っていき年齢を重ねても美味しく食事ができる健康なお口を目指していきましょう(*^^*)/
最後に…
むし歯も歯周病も「生活習慣病」的な側面があります。飲酒のスタイル・お口の乾燥・ブラッシング習慣・全身の健康状態などを総合してリスクを判断し、あなたに合ったケア方法をご提案します。
「お酒が多い季節が不安」「ドライマウスっぽい」「むし歯が増えた気がする」など、どんな小さなことでもお気軽にお話しください。スタッフ一同、お待ちしています。
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