【お口の臭いの本当の話】原因の8割はお口の中!今日からできる口臭対策
投稿日:2025年12月10日
カテゴリ:スタッフブログ
みなさんこんにちは!歯科衛生士の笠原です!
空気が冷たくなってきましたね(^^)私は今年の冬はマフラーで防寒対策をしています!いろんな形や色のマフラーをゲットして冬を楽しんでいます!みなさんのお気に入り防寒具はありますか?そして冬になると寒いので水分を取る量が減ります。そんな時「自分の口、もしかして臭っているかも…」
そんな不安を感じたことはありませんか?
実は口臭はとても身近な悩みで、誰にでも起こりうるものです。しかも、においの原因の約80%はお口の中にあるといわれています。
今回は口臭の原因・種類・発生しやすい場所・対策を皆さんにお伝えしていきます!
そもそも口臭って何?
口臭には大きく2つの種類があります。
生理的な口臭
・朝起きた時
・緊張したとき
・空腹時
など、誰にでも一時的に起こるにおい。
これは唾液量の低下などが原因で、自然に軽減します。
病的な口臭
・歯周病
・むし歯
・舌の汚れ
・お口の中の細菌の増殖
など、病気や炎症によって強くなる口臭。
継続して強いにおいが出る場合や、本人が気づかないほどの強い臭いは、この病的口臭の可能性が高いです。
原因の8割は「お口の中」にある
口臭の主な原因は、お口の中で細菌が作り出す揮発性硫黄化合物(VSC)というガスです。
VSCは3つの代表物質に分類されます。
口臭の3大原因物質
① 硫化水素(りゅうかすいそ)
・腐った卵のようなニオイ
・歯垢(プラーク)や舌苔(ぜったい:舌の汚れ)が原因
・火山ガスのにおいと似ている
② メチルメルカプタン
・腐った玉ねぎのようなニオイ
・歯周病があると多く発生
・歯周病菌が主に産生する物質
③ ジメチルサルファイド
・生ごみのようなにおい
・全身疾患(鼻・喉・胃腸など)の影響を受けることもある
・病的な口臭で発生しやすい
口臭=1つのにおいではなく、これら複数のガスが混ざって「不快なにおい」になります。
においのもとはどこにある?主な原因を紹介
1.蓄積したプラーク(歯垢)
プラークは細菌のかたまりです。
歯と歯ぐきの境目、歯間部、歯のくぼみなどにこびりつき、時間とともに増殖して強いにおいを発生します。
特に、古くて厚みのあるプラークほど口臭の原因になります。
2.穴の開いたむし歯
むし歯でできた穴は食べかすが溜まりやすく、そこに細菌が繁殖して硫黄化合物(VSC)を発生させます。
痛みがなくても放置すると口臭の大きな原因に。
3.歯周病
歯周病は痛みや腫れが少なく静かに進行する病気。
実は口臭の原因物質の中でも、メチルメルカプタンは歯周病由来のものがほとんどです。
歯周ポケットが深くなると細菌が増え、ガスが溜まりやすく、強烈なにおいを発生します。
4.深い歯周ポケット
歯周病で骨が下がるとポケットが深くなり、ブラシが届かない場所が増えます。
そこに歯垢が蓄積し、強い口臭の発生源に。
5.舌苔(ぜったい)
舌の表面に白く見える汚れは、細菌と食べかすのかたまり。
厚くなるほど臭いが強くなりやすいです。
口臭の原因の中でも 実はかなり割合が大きい ところ。
6.汚れた入れ歯
入れ歯にもプラークや歯石がつきます。
プラスチック素材は細菌が付着しやすく、汚れを放置すると強いにおいに。
金属床よりプラスチック義歯の方がにおいがつきやすいというデータもあります。
今日からできる口臭対策
最後に、誰でもすぐ始められる対策を紹介します。
歯磨きは“歯と歯ぐきの境目”を丁寧に
歯間ブラシ・フロスとの併用が必須。歯科医院で自分にあったケア方法を確認してもらうことでリスク部位がわかります!
舌をやさしく清掃
強くこすると逆に悪化するので注意。舌専用ブラシがあります!
むし歯・歯周病の治療を早めに
悪化すると自分では絶対に改善できません。
悪化する前に予防で歯科医院へ通院することが重要です。
入れ歯は毎日洗浄
水洗いだけでは不十分。専用のフォームとブラシを使って毎日磨く必要があります。
● 唾液を増やす習慣を
季節問わずこまめな水分補給、よく噛むこと。よく噛むことで唾液量が増えます。
また、唾液の性質を検査することもできます!
この検査では、
・むし歯になりやすいタイプか
・歯周病が進みやすいタイプか
・お口の臭いはどうか
お口の状態を6つの項目でしっかり見える化できます。検査はとても簡単で、
1分ほど唾液を採るだけで痛みもありません。
結果がわかると、ひとりひとりに合った「一番効果の出やすい予防方法」が明確になるため、
無駄のないケアができるようになります。
気になる方はぜひ担当の歯科衛生士にお声がけください!
口臭はデリケートな悩みですが、原因の多くはお口の中にあります。
逆にいえば、お口のケアを変えるだけで大きく改善する可能性が高いということ。
「自分の口、もしかして…?」と思ったら、
まずは日常ケアの見直しと、歯科医院でのチェックをおすすめします。
歯周病治療|グラグラな歯も抜かない歯周病認定医|船橋駅3分の川手歯科

健康なお口は、見た目だけでなく人間関係や自信にもつながります。
今日からできることを、ぜひ始めてみてください。
執筆:歯科衛生士 笠原果琳
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