歯を強くするフッ素!!なぜフッ素が必要なの?
投稿日:2025年12月17日
カテゴリ:スタッフブログ
みなさんこんにちは!
歯科衛生士の小板橋です(^-^)
もうすぐクリスマスがやってきて今年も残りわずかですね!
みなさんは今年買って良かった物などありますか?
私は今年5年ぶりに最新のスマホに買い変えたので、来年は写真をたくさん撮ることを目標にしてます!!
みなさんも今年買って良かったものがあったら教えてください!
みなさんはフッ素って言葉を聞いたことがあると思いますが、どんなはたらきやどうフッ素を取り入れているのか知っていますか?
フッ素は歯に素晴らしい役割をしているので、みなさんに詳しくお伝えします!!
⭐︎フッ素はどんなはたらきをするのか⭐︎
フッ素がむし歯を防ぐ3つの効果を紹介します!
①歯質の強化
エナメル質・セメント質・象牙質は、ハイドロキシアパタイトでできています。フッ素はこのハイドロキシアパタイトをフルオロアパタイトという強固な物質に変わります。
フルオロアパタイトは、通常のエナメル質よりも酸に強くむし歯のリスクが大幅に低減されます。
②再石灰化の促進
フッ素は、脱灰された歯質と唾液中のリン酸カルシウムとの反応性を高めます。
これにより、脱灰された歯質にカルシウムが戻りやすくなるので、再石灰化が進みます。
③プラーク(バイオフィルム)内に存在する細菌の酸産生の抑制
フッ素は、細菌がもっている酸を作る酵素(エノラーゼ)のはたらきを抑制して、酸が作られるのを抑えます。
フッ素にはむし歯を防ぐための効果がこんなにあります!!みなさん知っていましたか?
⭐︎日本でのフッ素の取り入れ方⭐︎
①フッ化物配合歯磨剤
⦅年齢⦆歯の萌出直後〜 ⦅頻度⦆毎日
歯が萌出してから生涯を通して、歯をもつあらゆる年齢の人が利用すべきセルフケア用品です。毎日使用することで再石灰化の促進に役立ちます!フッ化物配合歯磨剤が歯へのフッ素供給のもっとも重要な手段です。
日本のフッ化物配合歯磨剤の濃度上限は、1,500ppmです!
ですが、1,500ppmぴったりの製品を見たことはないと思います。理由が、製造の過程で万が一にも上限を超えることがないように、1,450ppm程度に留めています。
みなさんが使用している歯磨剤にはどのくらいのフッ素が入っていますか?
良かったら歯磨剤のパッケージを確認してみてください!!
そしてもう1つ!!
フッ素ができるだけ多く、そして長くお口の中に留まり、より一層の効果を発揮するために考案されたブラッシング方法があります!
それが、、、『ダブルブラッシング法』です!!
1.歯磨剤を使わない「カラみがき」(歯ブラシには水をつけてもつけなくてもよい)をして、プラークを除去する
2.うがいをする
3.歯ブラシに歯磨剤をつけて、すべての歯面に広がるようにブラッシング
4.軽く1回うがいをする ポイントは歯磨剤を全部洗い流さないこと
ぜひこのダブルブラッシング法を実践してより強い歯を一緒に目指していきましょう!
そして、年末になると忘年会などで就寝前の歯磨きが疎かになってしまうことがあると思います。
就寝直前のブラッシングはとっても重要です!!
寝ている間は唾液も出にくく、細菌の繁殖しやすい時間です。しかし、唾液が出にくいということは、寝る前に使ったフッ素を、長時間お口の中に留めておけるという絶好の時間となるわけです!!なので、寝る前はフッ化物配合歯磨剤でしっかりと歯を磨き、その後は飲食を控えると口の中にフッ素が残りやすくなります!
少しめんどくさいなと思ってしまいますが、こんな絶好な時間を逃すわけにはいきませんよね!!
フッ素を使ってお口の健康を守っていきましょう!
②フッ化物洗口
⦅年齢⦆とくに4〜14歳 ⦅頻度⦆毎日または週1回
萌出した永久歯を守るための予防方法のひとつで、ブクブクうがいができるようになってから始めます。
成人や高齢者の歯頸部や歯根面のう蝕予防にも効果があります!
③フッ化物歯面塗布
⦅年齢⦆歯の萌出直後~(とくに1~13歳) ⦅頻度⦆少なくとも6ヶ月に1回
フッ化物歯面塗布は、歯科医師や歯科衛生士が行うむし歯予防方法であるため、歯科医院や保健所・区市町村保健センターなどで実施されています。
歯の表層へのフッ素の取り込み量が大きい、萌出直後の歯に対して行うのがもっとも効果的で、とくにう蝕のできやすい萌出後2~3年の間は歯科医院などで継続して塗布することが大切です。
成人・老年層の歯根面う蝕の予防にも有効です!
塗布終了後は、うがいや飲食を30分間しないことで、フッ素をお口の中に留めます。
フッ化物歯面塗布は単に1回受けても効果は得られません。年に2回以上定期的に継続して受ける必要があります。
ですので、定期的に歯科医院に通いましょう!
⭐︎フッ素は食品にも含まれている!?⭐︎
フッ素は身近な食品にも含まれているのを知っていますか?
フッ素の量を表す単位はppmです。微量な濃度を示す表現で、百万分の1をあらわす単位になります。
・自然塩 2〜20ppm
・めざし 7〜40ppm
・肉類 0.3〜1.5ppm
・野菜類 0.1〜0.5ppm
・緑茶、紅茶 0.2〜0.8ppm
・牛乳 0.2〜0.3ppm
こう見ると普段食べている飲食物の多くにフッ素が含まれていることがわかります。
フッ素を高頻度で摂取しても問題ないのか心配になる方もいると思いますが、普通に摂取している限りは問題ありません!
ですが、この食品を摂取していればむし歯予防になる訳ではありません!!なぜなら、むし歯菌の餌になる糖分などもたくさん含まれているからです。
ですので、毎日の歯磨きや歯科医院での定期検診がとても大切になります!!
ご自宅での歯磨きでは、フッ化物配合歯磨剤を使用してうがいや磨き方を意識して行なっていきましょう!!
自分に合っている歯磨剤やフッ素について分からないことがありましたら、担当の衛生士に聞いてみてくださいね!!
執筆 歯科衛生士 小板橋
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