高血圧と歯科治療の関連とは?定期検診が重要?
投稿日:2026年5月18日
カテゴリ:スタッフブログ
みなさんこんにちは!歯科衛生士の小澤です^ ^
あっという間に5月になり、暖かい日が増え、お出かけが楽しみになる日が増えてきましたね♪
いかがお過ごしでしょうか?
今回は、高血圧と歯科の関連についてお話ししていこうと思います。
高血圧と歯科治療の関連性
みなさんは、高血圧が歯科治療にも関係していることを知っていますか?
高血圧は日本でも非常に多い生活習慣病の一つです。
血圧とは?
高血圧は、脳卒中や心筋梗塞などの心血管疾患の重要なリスク要因の一つです。
血圧とは、血液が動脈を流れる際に血管の内側にかかる圧力のことで、心臓が収縮して血液を送り出したときの血圧は「収縮期血圧(最高血圧)」と呼ばれ、一般的に上の血圧といわれます。
一方、心臓が拡張したときの血圧は「拡張期血圧(最低血圧)」と呼ばれ、一般的に下の血圧といわれています。
高血圧の診断は、医療機関での血圧や家庭血圧などをもとに総合的に判断されます。
高血圧には、塩分の摂りすぎや肥満、運動不足、飲酒、加齢、遺伝などさまざまな要因が関係しています。
高血圧の状態が続くと動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞、腎臓病などのリスクが高まります。
実は歯科治療にも関連があり、高血圧が十分にコントロールされていない場合、治療内容によっては注意が必要です。
治療中の血圧上昇リスク
歯科治療中、緊張や痛みを感じると血圧が一時的に上昇することがあります。
歯科治療では、歯を削る、歯石を取る、抜歯をするなど、歯や歯肉に刺激が加わる処置を行うことがあります。
また、見えない部分を触られることから、不安感や恐怖感を感じる方もいらっしゃいます。
治療中に感じる不安や痛みが、血圧を上げる原因になることがあります。

当院では、初診時に血圧を測定し、全身の状態を把握したうえで処置を行っています。
血圧が非常に高い場合やコントロールが不十分な場合には、治療内容によっては処置を延期したり、医科の担当医と連携したりすることもあります。
局所麻酔
歯科で使用する局所麻酔薬には、麻酔の効果を持続させ、治療部位からの出血を抑える目的で血管収縮薬(アドレナリン)が含まれているものがあります。
高血圧や心血管疾患のある方では、血圧や脈拍など全身の状態を確認しながら使用することが重要です。
患者さんの状態によっては、使用量や麻酔薬の種類を考慮しながら治療を行います。
また、抜歯などの外科処置では、血圧だけでなく服用している薬や全身状態なども確認し、必要に応じて十分な止血処置を行います。
白衣性高血圧
家庭で測る血圧は正常でも、診察室で測ると血圧が高くなる状態を白衣高血圧と呼びます。
医療機関での緊張や不安によって、一時的に血圧が上昇することがあります。
歯科でも、麻酔が怖い、治療音が苦手などの理由から、緊張して血圧が上がってしまう患者さんもいらっしゃいます。
診察室だけ血圧が高いからといって自己判断せず、必要に応じて家庭血圧の測定や医科での確認を行うことが大切です。
高血圧治療薬とお口の中の関連
高血圧の治療に使用される薬の中には、お口の中に副作用が現れるものがあります。
降圧薬の副作用:歯肉増殖
高血圧の治療に使用される薬の中には、カルシウム拮抗薬という種類があります。
カルシウム拮抗薬の一部では、副作用として歯肉増殖がみられることがあります。
発症には個人差があり、服用しているすべての方に症状が現れるわけではありません。
「薬物性歯肉増殖症」では、歯ぐきが厚くなったり、歯を覆うように増殖したりする場合があります。
症状が進むと歯磨きがしにくくなり、さらにプラークがたまりやすくなることがあります。
毎日のプラークコントロールをしっかり行うことは、歯肉の炎症を抑えるためにも大切です。
そのため、定期的に歯科を受診し、必要に応じて歯石を除去することと、ブラッシング指導を受けることが重要です。
なお、服用している薬を自己判断で中止することはせず、気になる症状がある場合は歯科医師や主治医に相談しましょう。
口腔乾燥(ドライマウス)
降圧薬を含むさまざまな薬の影響によって、口腔乾燥を感じることがあります。
お口の乾燥が続くと、むし歯や歯周病などのリスクが高まる場合があります。
対策として、
・水分補給をこまめに行う
・必要に応じてドライマウス用の保湿ジェルやスプレーを使用する
・噛むことができる方は、シュガーレスガムなどで唾液分泌を促す
などがあります。
味覚障害
降圧薬を含む一部の薬では、味覚の変化が副作用として現れる場合があります。
味を感じにくい、いつもと違う味がするなどの変化が続く場合は、自己判断で薬を中止せず、医師や歯科医師に相談することが大切です。
高血圧と歯周病の関係
近年、高血圧と歯周病には関連があることが報告されています。
歯周病は、歯と歯肉の間にたまる歯垢(プラーク)の中の細菌によって歯ぐきに炎症が起こり、進行すると歯を支える骨が失われていく病気です。
歯周病による慢性的な炎症は、お口の中だけでなく全身にも影響する可能性があり、高血圧を含むさまざまな全身疾患との関連が研究されています。
ただし、歯周病だけが高血圧の原因になるということではなく、両者には生活習慣や全身の炎症など複数の要因が関係していると考えられています。

まとめ

高血圧の管理には、食事療法や薬物療法、運動など全身の健康管理が重要ですが、お口の健康を保つことも大切です。
歯周病はさまざまな全身疾患との関連が研究されており、毎日のセルフケアと歯科医院での定期的なチェックを続けることが重要です。
歯ブラシだけでは落としにくい歯と歯の間や歯周ポケット内の汚れ、歯石などは、必要に応じて歯科医院で専門的なケアを行います。
定期検診の間隔は、お口の状態や歯周病のリスクによって異なるため、患者さん一人ひとりに合った間隔で受診することが大切です。
気になることがあれば、担当の歯科衛生士まで相談してみてください^ ^
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執筆:歯科衛生士 小澤
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