「歯が溶ける=むし歯」ではありません!食事を楽しみながら酸蝕症を防ぎましょう
投稿日:2026年9月30日
カテゴリ:スタッフブログ
みなさんこんにちは、歯科衛生士の外池です!
「冷たいものを飲むと歯がしみる…」
「歯の先端が透けているような感じがする…」
このように感じたことはありますか?
このような症状が見られた場合、「知覚過敏」や「むし歯」なのではないかと思うかもしれませんが、実はその症状、「酸蝕症(さんしょくしょう)」かもしれません!
今回は、酸蝕症の特徴や原因、そして今日からできる予防方法についてお伝えします。
酸蝕症とは?
「酸蝕症」は、食べ物や飲み物、胃液などに含まれる酸によって、歯の表面が化学的に溶けてしまうことをいいます。
歯が溶けると聞くと「むし歯」を思い浮かべる方も多いと思います。
むし歯は、お口の中の細菌が糖を利用して作り出した酸によって歯が溶けていく病気です。
それに対して酸蝕症は、飲食物や胃液などの酸が歯に直接触れることで起こります。
酸性の飲食物がお口の中の広い範囲に触れることで、複数の歯に症状が現れることもあります。
そのため、毎日しっかり歯磨きをしていても、酸性の飲み物や食べ物の摂り方によっては酸蝕症が進行することがあるため注意が必要です!
酸蝕症で起こる歯の変化をチェック!
みなさんもご自身のお口の中を見てみたときに、このような変化はありませんか?
・歯の表面が滑らかになっている
・歯の先端が透けて見える
・歯の先端や根元、噛む面が欠けている
・冷たいものなどで歯がしみる
・歯が丸みを帯びたような形になっている
・歯の表面にへこみが見られる
・エナメル質が薄くなり、内側の象牙質が見えている
・象牙質が見えることで、歯が黄色っぽく見える
・歯が短く、小さくなったように見える
などが挙げられます。
「歯の表面がツヤツヤなら綺麗なのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。実際に患者さんからもよくある質問の一つです。
しかし、酸蝕症では歯の表面の細かな凹凸が失われ、滑らかに見えることがあります。
また、奥歯では噛む面にへこみが生じたり、歯がすり減ったりすることもあります。
酸蝕症の現れ方は、酸の種類や摂取方法、酸にさらされる頻度、唾液の量などによっても異なります。飲み方や食べ方の癖などによって、お口全体ではなく部分的に症状が現れることもあります。
このような変化は急に起こるものではなく、少しずつ進行するため、自分ではなかなか気づきにくいものです。
そのため川手歯科医院では、普段の食生活や生活習慣を患者さんから丁寧にヒアリングし、お口の中の状態と照らし合わせながら患者さんと一緒に原因を探していきます。
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普段口にしているものが歯を溶かしやすいかもしれません!
先ほど、酸性の食べ物や飲み物の摂り方によって歯が溶けやすくなることをお伝えしました。
酸性の食べ物や飲み物というと、みなさんはどんな食品が思い浮かびますか?
「レモン」や「梅干し」など、食べた時に酸っぱいと感じるものを思い浮かべる方も多いと思います。
実は、私たちの身の周りには酸性の飲食物がたくさんあります。
一体どんなものがあるのか見ていきましょう。
●酸性度が高い飲食物の例
・コーラなどの炭酸飲料
・エナジードリンク
・スポーツドリンク
・ワインなど一部のお酒
・柑橘類などの果物や果汁飲料
・穀物酢
・果実酢
などが挙げられます。
この中によく口にするものはありますか?
実際に私が患者さんとお話しした際に、
「スポーツをしている時はスポーツドリンクをたくさん飲んでいます」
「お酒をよく飲みます。眠くなるとそのまま寝てしまいます」
「夜テスト勉強をする時は、眠くならないようにエナジードリンクを飲んでいます」
と教えてくださったことがあります。
もちろん、水分補給は大切ですし、食事や飲み物を楽しむことも大切です。
しかし、酸性の飲み物を時間をかけて少しずつ飲み続けたり、頻繁に摂取したりすると、歯が酸にさらされる時間や回数が増え、酸蝕症のリスクが高くなります。
また、美容や健康のために「リンゴ酢」や「黒酢」などを毎日飲んでいる方もいらっしゃいます。身体のために行っている習慣でも、飲み方によっては歯が酸にさらされる機会が増えるため注意が必要です。
しかし、酸性の飲食物を絶対に摂ってはいけないということではありません!
原因やリスクを知り、摂り方を工夫することが大切です。
飲食物だけが原因ではありません!
飲食物のほかに、「胃液」によって酸蝕症が起こることもあります。
逆流性食道炎や、繰り返す嘔吐などによって胃液がお口の中まで逆流すると、歯が強い酸にさらされ、酸蝕症が進行することがあります。
胃液は非常に強い酸性であるため、繰り返し歯に触れる状態が続く場合には注意が必要です。
そのため、胃液の逆流などが原因と考えられる場合には、歯科で歯を守るだけでなく、必要に応じて医科と連携し、原因となっている病気に対処することも大切です。
また、服用しているお薬によっては、副作用として唾液の分泌量が減少することがあります。
唾液には酸を洗い流したり、中和したりする働きがあるため、唾液が少なくなると酸の影響を受けやすくなる場合があります。
今日から酸蝕症を予防するためにできること
酸性の飲食物を摂る回数や時間を意識する
酸性の飲食物を長時間かけて摂取したり、1日の中で何度も摂ったりすると、歯が酸にさらされる時間が長くなります。
「何を飲んでいるか」だけではなく、「どのくらいの時間をかけて飲んでいるか」「どのくらいの頻度で飲んでいるか」も大切です。
この機会に、普段の食生活を見直してみませんか?
酸性の飲み物を飲む場合は、口の中に長時間ためないこともポイントです。飲み物によってはストローを使用し、できるだけ歯に触れる時間を減らす方法もあります。
普段の水分補給は水や無糖のお茶などを中心に
普段の水分補給には、水や無糖のお茶など、酸性度や糖分が低い飲み物を選ぶことがおすすめです。
例えば、運動中にスポーツドリンクが必要な場合には、必要な場面で利用し、それ以外の水分補給は水などを基本にする方法があります。
また、酸性の飲み物を飲んだ後に水を飲むことで、お口の中に残った酸を洗い流すことにもつながります。
フッ化物配合の歯磨き粉でやさしくケア
酸蝕症がある歯では、酸によって歯の表面が影響を受けているため、ゴシゴシと強い力で磨かないことが大切です。
歯ブラシを強く押しつけず、適切な硬さの歯ブラシを使ってやさしく磨きましょう。
また、フッ化物配合歯磨剤を使用することも、歯を守るためのセルフケアの一つです。
酸性のものを摂った後は水でお口をすすぐ
酸性の食べ物や飲み物を摂った後は、水で軽くお口をすすいだり、水を飲んだりして、口の中に残った酸を洗い流しましょう。
また、唾液には酸を中和する働きがあります。よく噛むことなどで唾液の分泌を促すことも、お口の環境を整えるために役立ちます。
フッ化物を利用したセルフケアについては、お口の状態や年齢によって適した方法が異なりますので、歯科医院で相談することをおすすめします。
まとめ
普段私たちが口にしている食品や飲み物の中には、酸性のものがたくさんあります。
これらを長時間だらだらと摂取したり、頻繁に摂る習慣が続いたりすると、酸蝕症のリスクが高くなることがあります。
だからといって、好きな食べ物や飲み物をすべて我慢する必要はありません。
美味しく・楽しく食事を楽しみながら大切な歯を守るために、「何を食べるか」だけでなく「どのように摂るか」も一度見直してみるのがおすすめです!
川手歯科医院では、定期検診の際にも普段の生活習慣や食生活、お口の中の変化についてお伺いし、患者さん一人ひとりに合わせたケアをご提案しています。
「最近、歯がしみるようになった」
「歯の先が透けてきた気がする」
「普段飲んでいるものが歯に悪くないか気になる」
など、どんなに小さなことでもお気軽にご相談ください。
一緒に大切な歯を守っていきましょう。
船橋で予防歯科・歯科検診・歯石除去なら船橋駅3分の川手歯科医院
執筆:歯科衛生士 外池
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