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フッ素・歯周病・知覚過敏・・・歯磨剤の成分、悩みに合わせて選べていますか?

投稿日:2026年10月7日

カテゴリ:スタッフブログ

皆様、こんにちは!歯科医師の野口です(^▽^)/
朝晩がだいぶ涼しくなって、ようやく過ごしやすくなってきました!ふとカレンダーを見たら、今年も残り90日を切っていて、驚きを隠せません(゚Д゚😉 年末に向けて慌ただしくなる時期ですが、体調に気をつけて元気に過ごしましょう。今回は毎日お世話になっている『歯磨き粉』のお話です。パッケージの裏にびっしり並んだ成分名、じっくり見たことはありますか?「フッ素くらいしか分からないなあ…」と思った方も多いのではないでしょうか。実は患者さんからも、「結局どれを選べばいいの?」と聞かれることがよくあります。
歯磨き粉は、専門用語では『歯磨剤』といいます。成分ごとに役割が違うので、今日はその中身と、自分に合うものを選ぶときのポイントをお伝えしますね(*'▽')

1.成分は大きく2種類

歯磨剤の成分は、清掃や使い心地を支える「基本成分」と、虫歯や歯周病の予防を目的とする「薬用成分」の2つに分けられます。
基本成分には、清掃剤・発泡剤・湿潤剤・粘結剤・香味剤などがあります。この基本成分に薬用成分を加えたものが、一般に「薬用歯磨剤」とよばれる医薬部外品です。基本成分が製品の土台、薬用成分がそれぞれの効能の担当、とイメージしてもらうと分かりやすいと思います。

2.基本成分の役割

・清掃剤(研磨剤):歯の表面の汚れを落とす
歯垢や着色汚れを落とす手助けをしてくれる成分です。代表的なものは無水ケイ酸や炭酸カルシウムで、お茶やコーヒーなどの着色を落として、歯本来の色を保つのに役立ちます。
ただ、ここで気をつけたいのが、着色を落とそうとしてゴシゴシ強く磨いてしまうことです。歯ブラシを当てる圧には適した強さがあります。ご自身の磨き方が合っているか気になる方は、ぜひ担当の衛生士に聞いてみてください!
・発泡剤:泡立ちで清掃を助ける
代表的なものはラウリル硫酸ナトリウムです。泡立ちによって清掃をサポートしてくれますが、泡が多い=予防効果が強い、というわけではありません。泡で口の中がすぐいっぱいになってしまい、磨く前に終わりたくなる…という方は、低発泡タイプもおすすめです(^▽^)/
・湿潤剤・粘結剤:水分を保ち、成分の分離を防ぐ
ソルビットやグリセリン、キサンタンガムなどがあります。歯磨剤が乾燥して硬くなったり、成分が分離したりするのを防ぐ、縁の下の力持ちです。
・香味剤:香りや味を整える
スッキリした爽快感があると、毎日続けやすくなりますよね。ただし、爽快感があるからといって、汚れが十分に落ちたとは言えません。大切なのは、毎日の丁寧なブラッシングです。

 

3.薬用成分のはたらき

◎フッ素:虫歯を予防する
虫歯予防でまず注目したいのがフッ素です。成分表には「フッ化ナトリウム」「モノフルオロリン酸ナトリウム」と書かれています。
フッ素には、酸で歯から溶け出したミネラルを戻す「再石灰化」を促す働きがあります。さらに、歯を酸から溶けにくくしたり、虫歯の原因菌が酸をつくるのを抑えたりもします。汚れを落とす清掃剤とは、別の方法で歯を守ってくれているのです。
選ぶときは、フッ素が入っているかだけでなく、濃度と対象年齢も確認しましょう。お子さんの場合は、年齢に合った濃度と量で使うことがとても大切です。歯ブラシにつける量については、令和8年7月1日の当院ブログにも書いていますので、ぜひ参考にしてください(*'▽')  

その歯みがきで大丈夫?フッ素・プラーク・歯周病予防のポイント | 船橋駅3分の歯医者|川手歯科医院

◎殺菌成分・抗炎症成分:歯周病を予防する
歯周病予防タイプの歯磨剤には、細菌に働きかける成分や、歯ぐきの炎症を抑える成分が入っています。殺菌成分の代表は、イソプロピルメチルフェノール(IPMP)や塩化セチルピリジニウム(CPC)です。炎症を抑える目的ではトラネキサム酸やβ-グリチルレチン酸、血行を促すものとしてトコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)が使われます。同じ歯周病予防でも、製品によって配合はけっこう違います。
ただし、これらはあくまで予防を支える成分です。プラークを取り除くのは、歯ブラシや補助的清掃器具の仕事。セルフケアは手を抜かず、しっかり続けていきましょう!

◎知覚過敏・歯石に対応する成分
冷たいものがしみる方には、硝酸カリウムや乳酸アルミニウムが入ったタイプがあります。硝酸カリウムは神経への刺激の伝わりを抑え、乳酸アルミニウムは刺激の通り道である象牙細管をふさぐ働きをします。
また、ポリリン酸ナトリウムやピロリン酸ナトリウムには、歯石がつくのを抑える働きがあります。とはいえ、すでについてしまった歯石は自分では取れません。医院での定期的なプロフェッショナルケアも、ぜひ受けてください!

4.まとめ

成分名を全部覚える必要はありません!まずは「虫歯を予防したい」「歯ぐきの状態が気になる」「冷たいものがしみる」など、ご自身の目的に合った効能や薬用成分が書かれているかを見てみてください。薬用成分が多いからといって、お口の環境に合うとは限りません。
成分の働きを生かすには、年齢に合った量を使うこと、そして磨いたあとにゆすぎすぎないことも大切です。歯磨剤は、あくまで毎日のケアを支える助っ人です。出血や痛み、しみる症状が続くときは、早めに歯科医院で原因を確認しましょう。
選び方に迷ったときは、担当の衛生士がご相談に乗りますので、お気軽にお声がけください!

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執筆:歯科医師 野口

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