矯正始める前に歯周病治療は必要?口腔ケアが必要な理由とは?
投稿日:2026年11月4日
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは!歯科衛生士の五十嵐です(^▽^)/
だんだんと冬に近づき、寒さを感じる日が増えてきましたね。今年は早くからインフルエンザが流行しているようです。私は毎年インフルエンザの予防接種を受けていますが、気を抜かずに体調管理をしっかりしていきたいと思います♪
みなさんに質問です!
「歯並びをきれいにしたいけれど、歯周病があっても矯正治療はできるの?」
「矯正治療を始める前に、歯周病の治療が必要だと言われたけれど、本当に必要なの?」
そんな疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
矯正治療というと、歯並びや噛み合わせに目が向きがちですが、実は歯を支えている歯ぐきや骨の健康状態もとても大切です。
今回は、歯周病と矯正治療の関係や、安心して矯正治療を進めるために大切な炎症のコントロールについてお話ししていきます。
そもそも歯周病とはなに?
歯周病とは、歯の周りに付着したプラーク(歯垢)に含まれる細菌によって、歯ぐきや歯を支えている骨などの歯周組織に炎症が起こる病気です。
初期の段階では、歯ぐきの腫れや歯磨きの際の出血などが見られます。
さらに進行すると、歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットが深くなり、歯を支える骨が少しずつ失われていきます。
歯周病の厄介なところは、初期には痛みなどの自覚症状が少なく、気づかないうちに進行していることがあります。歯を支える骨が少なくなると、歯がグラグラしたり、噛みにくくなったりすることもあります。
私が担当している患者さんの中にも、
「もっと早く歯医者さんに来ていればよかった」
「歯医者さんは、歯石をサクッと取ってもらうための場所だと思っていた」
「歯磨きのたびに出血していたけれど、まさかここまで重度の歯周病だとは思わなかった」
と、後悔されている方がいらっしゃいます。
以前、私が外部の勉強会に参加した際に、こんなお話を聞きました。
「腕を歯ブラシで軽くこすって血が出たら、すごく怖いですよね。でも、歯ぐきからの出血には、あまり危機感を持たない方が多いのではないでしょうか?」
確かに、健康な皮膚から出血したら心配になるのに、歯磨きのたびに歯ぐきから血が出ることには慣れてしまっている方も少なくありません。
このお話を聞いてから、私も患者さんに同じような例えをお伝えするようになりました。すると、「痛みがないと、なかなか危機感を感じにくいのかもしれませんね」とお話しされる方も多くいらっしゃいます。
歯周病は、自覚症状が少ないまま進行することがある病気です。だからこそ、私たち歯科衛生士が、歯ぐきからの出血などの小さなサインを見逃さず、早めに歯科医院で確認することの大切さを伝えていく必要があると感じています。
そのため、矯正治療を検討する際には、歯並びだけでなく、歯周組織の状態も確認することが大切です。
歯周病がある状態で矯正治療をするとどうなる?
矯正治療では、歯に適切な力を加えることで、歯を支える骨の吸収と再生が起こり、少しずつ歯が移動していきます。
これは、歯周組織が持つ自然な反応を利用した仕組みです。
しかし、歯周病による炎症が残っている状態で歯を動かす場合には、注意が必要です。
歯周病によって炎症が起きている部分では、歯を支える組織が破壊されやすい状態になっています。そのような状態で矯正力が加わると、歯周組織への負担が大きくなり、歯を支える骨などの組織に吸収が起きやすくなります。
特に、すでに歯周病によって骨が少なくなっている場合は、歯の移動方向や移動量にも十分な配慮が必要です。
つまり、矯正治療では歯を動かすことだけでなく、歯を支える組織を健康に保つことも重要なのです。
歯周病があっても矯正治療はできるの?
「一度歯周病になったら、もう矯正治療はできないのかな?」と心配される方もいらっしゃるかもしれません。
実は、歯周病の既往がある方でも、炎症がしっかりとコントロールされ、歯周組織の状態が安定していれば、矯正治療を検討できる場合があります。
大切なのは、過去に歯周病になったことがあるかどうかだけではなく、現在の歯ぐきや歯を支える骨の状態です。
当院では、矯正治療を始める前に歯周組織の状態を確認し、必要に応じて歯周病治療を行います。歯ぐきの炎症を落ち着かせ、お口の状態を安定させてから矯正治療を開始することが大切です。
すべての方が同じ方法で矯正治療を受けられるわけではありません。そのため、一人ひとりのお口の状態に合わせた事前の検査と診断が重要になります。
矯正治療こそ歯周病予防が大切なの?
矯正治療は、装置を装着してからも継続的な口腔管理が必要です。
ワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーの周りにプラークが付着しやすくなります。
マウスピース矯正でも、装着前の歯磨きが不十分だったり、マウスピース自体の清掃が不十分だったりすると、細菌が増えやすい環境につながることがあります。
矯正治療中は次の3つを意識しましょう
①毎日の丁寧な歯磨き
②定期的な歯科医院でのメンテナンス
③ぐきの出血など変化を見逃さない
矯正治療の目的は単に歯並びを綺麗にすることだけではありません。嚙み合わせやお口全体の健康を考えながら、長く自分の歯を守っていくことが大切です。
歯周病の治療と矯正治療は、別々に考えるものではありません。健康な歯周組織という土台があってこそ、安心して歯を動かすことができます。
「歯並びが気になるけど、歯周病も心配」「矯正治療を始める前に一度お口の状態を確認したい」
そのような方は実際に矯正治療したらどんな歯並びや治療になるのかシミュレーションのカウンセリングが可能ですので、ぜひ定期検診や治療の際にご相談ください。
当院の詳しい矯正治療に関してはこちらのリンクにて詳しくみてみてください。
船橋駅3分の矯正歯科(矯正歯科認定医)|歯並び矯正なら川手歯科医院
執筆者 五十嵐
■ 他の記事を読む■


